いろいろと「ない」まちに暮らすことで、逆に心が満たされちゃう理由を真剣に考察してみた

こんにちは!

奥多摩町では1月~2月にかけて、今後のまちづくりについて話すワークショップが開催されていました!

こちらのチラシのイベントです。

どんな人が参加するのかな?

興味本位で参加してきた結果、とても興味深い話を聞くことができました!!

僕はその話を聞いてから「奥多摩町には都心や郊外と比べていろいろなものが『ない』けれど、逆にそれが個人レベルの幸福につながるかもしれない」と考えるようになりました。

このエピソードは、不便さを理由に地方移住をためらっている方の後押しになるかもしれません。

せっかくなので、本記事で紹介させていただきたいと思います。

興味深かった話

「商店が少ない」はネガティブなことなのだろうか?

この日は地域の「あるある」を付箋に書き出して、それらを「ポジティブ/ネガティブに分類」し、最後に「ネガティブをポジティブに変換する」という流れでワークを実施。

僕の座ったテーブルでは「商店が少ない」等のネガティブな意見が出たものの、こんな事例が挙がりました。

奥多摩にはスーパーなどの商店が少ないため、古里駅前で「こりマ」という野菜の無人販売を始めた人がいる。
その人が地域の自家農業をしている人に声をかけ、野菜を集めて販売すると、地域住民は「おいしい野菜が近場で安く買える」と喜んだ。
また、消費者の声を届けることで生産者の方も野菜栽培にこれまで以上のやりがいを感じるようになった。
ざっくり図で説明するとこんな感じでしょうか…。

この事例がとても興味深く記憶に残りました。

「商店が少ない」というネガティブも、アイデアと工夫が加わることで、個人のやりがい創出につながるのすごくないですか…?

僕自身も奥多摩移住を検討する上で、商店の少なさは懸念事項としていましたし、今日でも何処で要領よく買い物するかは生活課題の1つです。

それなのに、この話を聞いたとき、

お店が少ないのも悪くない

なんて、考えてしまいました。

当然、まちにスーパーがあれば便利ですが、もしかするとその場では無味乾燥な金銭の授受が発生するだけで、誰かのやりがい創出にまで至らないかも。

いろいろなものが「ない」ということは、日常にやりがいを持って生活するためのチャンスに溢れているということなのかもしれません。

「ない」は「つながる」ための演出装置になっている

移住して以降、このまちを快適かつ楽しく過ごすためにも「つながる」ことの重要性を感じる日々です。

例えば移住初日、大量の段ボールが家に溢れたものの、

ゴミ捨て場所がわからない…

という問題が発生。

町営住宅を管理する不動産屋もなければ、役場も地域の詳しいことまでは把握できていないとのことで、ゴミ捨て場所を聞く相手がいません。

困り果てていると近所の方が、

ゴミの捨て場所わからないよね?

と声をかけてくださり、案内してくれました。

不動産サービスもなく、情報もなくて困りましたが、地域の人に助けられて無事ゴミ捨てができました。

奥多摩での暮らしは、こんなことの連続のような気がしています。

近所の人と立ち話したり、いろいろな集まりに顔を出したり、ときには自分で催しを企画して人を集めてみたり。

いろいろな人とつながる中で、物件や求人情報、イベント情報などを教えてもらったり、山菜や鹿肉、アウトドア用品などをもらったり、仕事の話をもらったり。

体感はRPGに近いかもしれません。

町内のあらゆる登場人物と接することで、必要な情報に迫れたり、ストーリーが進んだりする感覚。

都心で生活していた頃、人・物・サービス・情報などは溢れていて、スマホとお金さえあれば困ることはほとんどありませんでした。

手間はかかるものの、「ない」を理由に交流を重ねて物語が展開していく点にはおもしろ味があります。

「ない」は「チャンス」なのかもしれない

そういえば、地域の方々と接する中で、やたらと嬉しい言葉をかけてもらえることに気づきます。

地域活動の集まりでパソコン操作を手伝えば

パソコン操作できるのすごい!!

と褒めてもらえたり。

雪かきをすれば

ありがとうね~!

とお礼を言われたり。

アルバイトの面接では

誰も応募してくれないと諦めてたんだよ…!!

と感動されたり。

普通に生活しているだけで褒められる、承認欲求をこじらせることもなく精神的に健康でいられる気がします。

こうして必要とされたり、感謝してもらえたりを重ねて、人生を充実したものと感じられるのかもしれないと思いました。

『ない』を理由に人とつながりやすく、つながれば人に必要としてもらいやすいので、人生に充実感を得やすい。

地方は、そうした循環に飛び込む「チャンス」に溢れているのかもしれません。

地域の人間関係はめんどくさい?

きっとここまで読んだ方の中には、

地域の人付き合いって大変そう…

と感想を抱く方もいらっしゃることと思います。

僕個人としては「地域の人付き合い」を特別大変とは思っていません。

というのも、家族であれ友達であれ、誰かと長く付き合うのは等しく大変だからです。

職場の人間関係、家族関係、恋人関係、夫婦関係、みなさんも大体失敗してますよね!あまり構え過ぎずにいれば良いのだと思います。

そういえば、中野区で地域活動に携わっていた高校生に

どうして地域活動に参加するの?もっと学校の友達と遊んだりしたくならない?

と聞いてみたことがありました。

高校生の回答は

同世代だけでいると価値観が偏る。地域にはいろんな人がいるから、そこで磨かれて生まれるものの方が本物っぽい気がする。

とのこと、ちょっとかっこいいなと思いました。

そんな視点を持っていると、むしろ地域の人間関係をたのしむことができるかもしれませんね。

ここまで話してなんですが、奥多摩には結構「ある」

奥多摩町の西隣にある山梨県丹波山村のイベントへ、車で遊びに行ったときのこと。

今日はどちらから来たんですか?

奥多摩町から来ました!!

あら!鉄道が通ってて羨ましい!!

そうなんです。

奥多摩町にはJRの鉄道駅がなんと4駅もあるんです。

本数も30分に1本程度ですが、実はこれって人口規模で考えたら少ない方じゃないみたいなんです。(奥多摩より人口が数倍多いまちでも、本数が1時間に1本程度の路線は結構あるらしい)

奥多摩便利ですよね!セブンイレブンもあるし!!

そうなんですよ。

奥多摩町の古里駅前にはセブンイレブンがあります。

せっかく田舎移住したつもりでいたのに、丹波山村の人からシティボーイの様に扱われ、少しアイデンティティが揺らいだりもしました。

ここまでの話をひっくり返してしまうようでなんですが、あくまでも奥多摩町は都心や郊外と比べれば「ない」まちということを、ひと言お断りしておきたいと思います。

移住してもうすぐ1年が経とうとしていますが、こっちに来てからは嘘みたいに楽しい毎日が続いていますよ。

皆さんもぜひ、遊びにきたり移住してきたりしてください。そして僕を家飲みに招待してください。

近隣に飲み屋が少ないこのまちで、僕はそんな友人を何人でも必要としていますからね。おしまい。